あなたは尊い~旅立ちの季節に寄せて~
- bubethels
- 3月17日
- 読了時間: 3分
春がきた春がきたどこにきた〜🎶と、歌声がどこからか聞こえてくるほどに良い季節を迎えました。まだまだ三寒四温が続きそうですが、それでも
「冬は過ぎ去り、大雨も通り過ぎて行き、地には花が咲き乱れ、歌の季節がやって来た。」まさにその通りです。近くの小学校では河津桜が満開になりました。

この季節は卒業式、進級式など喜ばしい数々の行事に彩られます。
まきばでも女の子たちの高校卒業、そしてまきばを離れて一人生活をスタートする子など、それぞれのステップに向けて歩き出しています。
未知の不安を抱えながらも、希望に満ちたこの晴れがましい日を迎えることが出きた喜びを心から味わって欲しいと願うばかりです。
この日に至るまでの闘いは、言い表すことのできない葛藤に満ちたものであったでしょう。着実に歩む子も、そうでない子も、日々時を過ごしながら迫り来る不安との闘い。時には絶望と諦めの繰り返し。それでもほんの少しの希望に縋り付いて、やっとのことで辿り着いたかもしれないのです。
行動したいし、しないとだめだとわかっているけれどできない思いが勝ってしまう。支援を受けることによって、更に、自分の不甲斐なさに落ち込んでしまう。そんな自分はもう終わりだという。だからもう諦めて!ほっといて!と言い放つ。そして、
私たちは「シャフ」だから、もう関わらないでいいよ。そんな言葉を吐かざるを得ない程に、心のやり切れなさを抱えてきたのです。
ところで「シャフ」って何?世代のギャップです。Z世代、α世代となっていく若者の流行り言葉がわかりません。女の子たちと生活していると、次々と出てくる言葉に戸惑います。まるで宇宙人と話をしているようです。「ガチ」「バサキ」「それな」「アザ」「シャバイ」「リ」「ウマ確」「すこ」「なる」「ちな」全く意味がわかりません。通訳を頼むと「草w」だそうです。
やっと聞き出した「シャフ」とは、「社会不適応者」だと言うのです。
私はシャフだから、もう期待しないで。私のために貴重な時間使わなくていいよ。
そんな言葉を出さざるを得ない心に、投げかけることばは、
「わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している。」
と言う創造者の言葉です。行動が一番ではないよ。あなたが存在していることが大事。それがどんなにか尊いかだよと、示すほかありません。
3月になって、まきばのプランターにチューリップの球根が開花しています。
おやゆび姫のチューリップのように小さくて不思議な恰好。訳を聞くと植え付けが遅いとこんなふうに茎が伸びずに花開くと言うことだそうです。植えるのが遅くなり12月近くになって慌てて植えたからなのでしょうか。チューリップの責任ではないのです。
それでも小さなチューリップは与えられた命を懸命に花開き、そのものが輝いています。チューリップの存在そのものが私たちを喜ばせ、愛でることが出来るのです。

あなたは「シャフ」ではないよと心の底から言います。たとえそうであったとしても「あなたの存在は尊い」のです。そしてそれは、どんなことがあっても変わることのない事実なのです。自分をそんなふうに思ってしまうその責任はあなたにはないのです。
3月は、去る子、来る子、いろいろな子たちと出会います。どの子もこの子もみんな
自分の人生を謳いあげることが出来るようにと、いつもそしてずうっと願っています。
