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祈りの街で考えたこと

「BCPを身近なものに~体験者から学ぶ~」

「防災対策費で備えているモノやアイデアをシェアしよう」

「たった1、2年で誰かの人生を変えることなんてできない。それでも30年若者支援を続けた理由」


 このようなテーマでスタッフ研修が開催されました。私は休暇をいただき、研修に向かう前に、この感慨深いテーマとともに長崎の地を訪れ、その歴史の足跡を辿ってみることにしました。


 「ことりと金魚をおねがいします」


 端島(軍艦島)を訪れた際、襖に残された子どもの切なる手紙に出会いました。おそらく、生まれてからずっとこの島で遊び、学び、育ってきたのでしょう。閉山によって大切な小鳥たちと別れることへの動揺や祈るような気持ちを、この襖に残したのではないか――。そう思うと、思わず空を見上げ、小鳥の姿を探してしまいました。


 その日は青空でした。


 

 平和公園や原爆資料館では、凄惨な展示や遺物が当時の恐怖や絶望をそのままに伝えてきます。その残酷さは、まっすぐ私の胸に届き、希望を見いだせず、ただただ辛い気持ちになりました。


 

 

 それでも、多くの国から訪れた人々が、真剣な眼差しでこの場所を見つめていました。私もまた、こうしてこの場に立ち、人間が起こしてしまった惨状を知ろうとしている。その姿こそが、戦争で命を奪われた人たちが未来に託した希望なのではないか。そう思い至り、少しの使命感に導かれるように、爆心地から浦上天主堂まで歩いてみることにしました。


 しばらく歩き、坂をのぼる。

 そこには破壊の歴史がありました。


 それでも歩き続け、坂をくだり、またのぼっていくと、丘にひっそりと佇む小さな庵を見つけました。そこに、小さなマリア様がいました。




 信仰を知らない私を、静かに、そっと待ちながら祈りを捧げているようなその姿は、とても美しく感じられました。永遠にも思えるひととき、心が癒され、私はそのまま研修会場へと向かいました。


 研修では、誰にでも起こりうる災害への実践的な備えと心構えを学ぶことができました。

また、深く傷ついた心の苦しみをすぐに救うことは、とても困難であることも改めて知りました。知識を得るほどに、自分の非力さに悲しくなる瞬間もありました。


 それでも、確かにある小さな、ささやかな幸せに日々感謝しながら、ゆっくりと一歩ずつ、ともに進んでいきたいと思います。

 
 

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