昨年も、自立援助ホームオリーブ、緑のまきばのために、皆様のご協力とサポートを心から感謝いたします。今年も新たな思いをもって、スタッフ一同子ども達の支援に励んでいきたいとおもっておりますので、更なるお祈りとご協力をよろしくお願いいたします。
さて、皆さんは、どのような年末年始を迎えられたでしょうか。我が家は三十年来、12月のアドベントが始まると同時に、公私ともに忙しい時を過ごします。家庭のおいては、子ども達のクリスマスプレゼントを考えねばなりません。どんなに親が忙しくても、幼い子ども達はサンタさんのプレゼントを楽しみにしているわけですから、その思いを裏切るわけにはいきません。12月初めからおもちゃ屋さんの新聞広告が入ってくるので、何気なく子ども達が目に付くところに置いておきます。子ども達はそれを手に取り、いろいろ話し始めるわけです。「ボクは、これがいいな!」「私は、今年はサンタさんからこれをもらう!」などと。市場調査です。調査結果のもとに、プレゼントの準備をするのです。時に、クリスマス直前になって、「やっぱり僕はこっちの方がいいや」などと、変更する子がいるので、心の中では、「そんなわけにはいかないでしょ!」とつぶやくこともありました(笑)。クリスマスの朝は、サンタさんからのプレゼントがおいてあることを楽しみに起きてきました。夜中にそっと抜け出して、確認する子もいたりして、苦笑いした記憶があります。子ども達は、忘れてしまったかもしれませんが、とても楽しい思い出です。新年は、我が家独特の慣習があり、それはまたの機会にお話ししたいと思いますが、私たちは、やはり子ども達の喜ぶ姿が見たい、子ども達に楽しい思い出を作ってほしいと願いを込めて、さまざまな行事を過ごしてきました。
私たちの自立援助ホームも、スタッフが心を込めて、さまざまな行事を行っています。バーベキューやクリスマス会、それぞれのホームで外食やお出かけなど、子ども達が喜ぶことは何か?と頭をひねりながら準備をしているのです。親と同じですね。子ども達が様々な行事や体験を通して、「楽しい」「うれしい」という言葉にならない感覚を味わうことが、心を豊かにし、「自分は大切にされているのだ」という思いを育むのだと思います。それは、幼少期に味わうことができなかったとしても、思春期・青年期であったとしても「遅くはない」と確信しています。
昨年の暮れ、私は体調を崩して救急車で搬送される、ということがありました。幸い大事にはいたりませんでしたが。その後、ある子どもが、「先生、大丈夫ですか?」と声をかけてくれました。意外だったので、とてもうれしく思いました。また、子ども達は、修学旅行やお出かけをすると必ずみんなにお土産を買ってきてくれます。写真のお饅頭は、ある時に子どもが、お土産です、とくれたものです。他者を気遣う気持ちや、思いやりの心があることに、とても心が温かくなりました。
子ども達は、豊かに実を結ぶ、「ぶどうの種」をみなもっているのです。豊かに実らせるためには、厳しい剪定の作業もしなければならない時もあるかもしれませんが、実を豊かに実らせるために、よい支援をしていきたいと、心から思わされています。
「私はぶどうの木、あなたがたはその枝である。人が私につながっており、私もその人につながっていれば、その人は豊かに実を結ぶ。」(聖書)
